プエルトリコ出身の製作家、マヌエル・ベラスケスのギター。
60年代頃までは、ハウザーやトーレスなどの伝統的なタイプを意識したギターを製作していましたが、70年代頃からはより大型でパワーと音量のあるタイプを多く製作。
80年代に入ってからは元の伝統的なスタイルに回帰します。
こちらは1979年製の大型でパワーのあるタイプのモデルです。
力強い低音、濃厚で存在感のある中音を備えた重心の低い音色です。
音圧・音抜けを重視しており、強く弾いた際にも音が頭打ちにならずしっかりと鳴りきる感触があるほか、ハイポジションにおいてもローポジションと同等かそれ以上に音が抜けてきます。
杉とローズウッドの組み合わせ、厚みのあるボディ、浅いヘッドの角度など、同年代のホセ・ラミレスやホセ・オリベと同じ方向性を感じさせる作り・音色となっています。